セラピールーム耀 よう

心身を調節し統合するセラピー

「陰陽五行の成り立ち」 通信42号 平成29年4月

陰陽五行とは古代中国の哲学の元になる原理です。その後易経など四書五経として哲学が形成されていきました。陰陽とは、月と太陽、夜と昼、地と天、女と男、のように「万物を二分」してとらえる考え方です。また長く続くものは滅びようとし、離れているものは統一されるように、「消長する働き」をもちます。そして陰陽を5つのエネルギーに分け五行とします。その起源を説明します。

 古代の世界観は、地球を中心として太陽と惑星があり、その奥に星座があるように見え、それが唯一の宇宙でした。1929年にハッブル氏が天体どうしが遠ざかっていて、宇宙は膨張していることを天体観測で発見しました。現在においても、宇宙には始まりと大爆発があり、今も膨張し続けていると考えられています。
 ガスのような均一の空間から、重力の力でちりが集まり粒になり、粒が集まりかけらとなり、収縮する力で天体が生まれました。天体は収縮すると中心は熱くなり、臨界点を超えると爆発し膨張し大きく外へ広がりました。収縮と膨張を繰り返すことが、宇宙全体を駆動するエネルギーになると科学では捉えています。
 驚くことに、現代の宇宙科学と、古代中国の世界観は矛盾しません。
 古代中国では、天体や自然現象の観察から、宇宙を含めた世界の混沌とした始まりを「太極」とし、広がり膨張する力を「陽」、縮まり収縮する力を「陰」と名づけました。陽と陰もまた二つに分かれ、陽は、「陽中の陽」と「陽中の陰」、陰は「陰中の陽」と「陰中の陰」に分かれます。 
 「陽中の陽」は、陽ばかりで、上に立ちあがる炎のようなエネルギーにみて、「火」と名づけました。「陽中の陰」は陽の中に陰のエネルギーがあり、それは上にも下にも広がっている、それは上に葉を伸ばし下に根を伸ばす樹木のようなので、「木」と名づけました。「陰中の陰」は、下にくだるエネルギーだ、それは雨が降り山から川、海へ流れていくものだ、それを「水」と名づけました。「陰中の陽」は陰の中に陽があり、下降していくエネルギーと上昇するエネルギーがぶつかり固まる、それを鉱物にみて「金」と名づけました。そして四つのエネルギーを併せもった陰陽挟雑(いんようきょうざつ)する力を「土」と名づけました。万物を陰陽に加え、「火」・「木」・「金」・「水」・「土」の5つの要素に分けて捉えるようになりました。(図1)
 夫婦でいえば、男は「陽」、女は「陰」になりますが、女性ばかりの集団の中でのリーダーは、「陽」となります。太陽に照らされる山の南側が「陽」になり、谷下の山では、南が山のかげになり、北側が「陽」となることもあります。陰陽の関係は絶対的なものではなく、相対的なものとみます。またある五行が、ある五行を強める「相生」の関係と、ある五行が、ある五行を弱める「相剋」の関係をもち、相互に影響を及ぼすと想定しました。
 東洋医学では、身体の臓腑を五行に分け、火を心(心臓、小腸)に、木を肝(肝臓、胆嚢)に、水を腎(腎臓、膀胱)に、金を肺(肺と大腸)に、土を脾(脾と胃)とし、心身の気のエネルギーを調和させ病を改善させようとします。
 マクロビオテックでは陰陽のエネルギーの方向は逆になり、収縮する力を「陽」、膨張する力を「陰」とみます。膨張して分散した端は冷たくなるので「陰」と捉え、収縮したらその中心は熱くなるので「陽」と捉えます。食養として食物の陰陽を比べる場合や、人体の陰陽をみるには実際的だと思いますが、本来の陰陽の原理と混同しないようにしてください。
 陰陽五行の説明は鎌崎拓洋氏に習ったものをもとにしました。

「つまらないと嘆く君へ、若い人々へ」通信41号  平成29年1月

最近インターネットラジオで、世界中の地域のそこで流行している曲を、いつでも聞けることがわかり驚きました。瞬時に多くの情報を得られる時代になったけれど、何をやったらいいかわからない、何をやっても意味がないと君は嘆いています。白けて、つまらないという声が聞こえてきます。挫折や危機のときは、生きようと求めるエネルギーがありますが、虚無にはそれがないのです。進学や就職をしてみたけれど、学ぶ意味、働く意味がわからない。ネットを消して現実に向き合う時間をつくることから始めますか。

 食べることだけで物語りがあった時代がありました。戦時中は皆空腹で、「食べ物を探すだけで毎日ドラマがあった」と朝ドラでやっています。時代という環境の影響もあるけれど、あなたの内面を大事にしてください。好きなこと、関心のあることを見つけてください。学校や既存の教育の中にはないかもしれません、そこには余計なものがありすぎるから。 「これは面白そう」音楽でも映像でも、直感で瞬時に嗅ぎ分けて君の胸に残るものを大事にしてください。人から学んでもいいし、歴史に学んでもいいでしょう。
 今から千五百年前頃につくられた、「日本の建国の理念」を述べている「大祓詞」を紹介します。神話、おとぎ話だと信じられないかもしれないけれど、君の思考と感情を超えた世界があります。 
大祓詞(おほはらへのことば) 解釈
  「祖神の命令がありました。高天原(たかまのはら)と同じように、地上のすべてのものが清く、正しく、睦まじい心を持って、すべてのものを生かし、伸ばし、育て、互いに手と手を取り合って、足りないところを助け合い、許しあって生きていく国を建設しなさい。どなたを地上に降ろすか神々が議論されました。
  皇御孫命(すめみまのみこと)に対して日本の国が平和に安心して暮らせるように治めなさいというご命令が下されました。日本の国の中に、荒ぶる神等が沢山いましたが、皆で話し合い、反省し合い、磐(いわ)や草木までも不平を言わず鎮まったときに、皇御孫命はこの国へ降りられました。大和の国を統治の根本の所と定められて、立派な宮殿をお建てになり、次第に国民の数も増してきました。その国民の犯す天つ罪・国つ罪(農業に関すること、人々の誕生に関すること)が次第に数多く発生するようになりました。
  これらの罪を祓い清める方法は、天上におられる祖神様の御教えに従って、祓物(はらえもの)を出して祓の行事を行い、天つ神(あまつかみ)の仰せられるお言葉の通り「清く正しく睦じく」致しますと、誓いなさい。そうすれば、高天原におられる天つ神は御殿を開いて、雲をかき別けてお聞きとり下さります。そして、国つ神(くにつかみ)も同じく高い山・低い山の頂きに登られて、諸々の山から立ち上がるもやを、かき分けてお聞き下さります。そうして罪という罪の限りは一切残らず消え失せるのです。
  ちょうど、風によって雲や霧が吹き払われるように、又、大きな船が港から押し出されていくように、又、鋭い鎌で生い茂った樹木を切り払うようになり、罪はきれいに祓われてしまうのです。このように、祓われた罪は、高い山・低い山の頂より落ちて、早川に流れてゆき、その川の瀬におられる瀬織津比売(せおりつひめ)という神によって大海原に流し去られます。さらに、呑み込まれた罪は、息を吹き出す所におられる気吹戸主(いぶきどぬし)という神によって地の底の国へ吹き去られます。そして、最後に、根の国・底の国におられる速佐須良比売(はやさすらひめ)という神が、もんで、さすり消すように罪をことごとく消し去って下さります。
   このように、罪が奇麗に祓い去られますよう、どうか天つ神・国つ神・八百万の神様お聞きとり下さい。」  
 日本は高天原をつくるという建国の理念のもと、震災が何度もきて国が壊れても、その度に皆で助け合って国を再建してきました。住む家が無くなった、震災で身内も亡くなった、いろんなひどいことがあると嘆き悲しむ人の話もよく聞いて、互いに手をとり助け合いなさいと伝えています。私たちの悩みやまちがって犯す罪、自覚しない罪も祓い消し去り、神にゆだねることを教えてくれています。
  「大祓詞」を唱えると、心が落ち着き、とても勇気がわくのです。どんな環境にあろうとも、応じて何かやっていこうと気持ちが前向きになります。
  「大祓詞」は大阪、鶴見神宮の花谷宮司に習いました。

「エネルギーサークルー人のエネルギー循環」通信40号 平成28年10月

人はだれでも何かをしたいという欲求をもち、そのエネルギーを筋肉に貯めこみ、貯めこんだエネルギーを行動として使い、それを使いながらリラックスして放出していきます。エネルギーを筋肉に貯めこむことを充電(チャージ)といい、行動開始によりエネルギーを放っていくことを、放出(ディスチャージ)といいます。行動が完結すると深い満足を得て、消化、吸収、融合(メルティング)を経て、エネルギーサークルは完結します。そのことが生理的、精神的に人を成長させます。(図1)

例えば、買い物に出かけケーキを買い、家に帰ってケーキを味わいながらお茶を飲み、ゆっくりとした時間を過ごし休息する。休息が終わってから、次の行動をおこしていく。仕事と休息、食事と消化なども当てはまります。ケーキを買ってきても食べずに次の買い物に出かけたならば、エネルギーを放出せず貯めこむだけになります。この状態を過充電(オーバーチャージ)といいます。次々に行動をおこすが、何も完結しないという行動パターンをとります。(図2) その原因は、乳幼児期に行動を完結するまでに「あなた、何してるの!」と怒られたことが、無意識のコントロールを生み行動の完結を抑制します。

また、行動を起す前に、「どうせ私には無理だ」とあきらめてしまい、心の奥にストレスを溜めこむこともあります。その原因は、乳幼児期に行動開始の前に抑圧された経験にあります。「お母さん買ってよ」と言う前に「それ、いらんで!」と怒られた。自分の要求を止めていたら喜ばれたという経験に基づき行動します。このパターンを充電不足(アンダーチャージ)といいます。(図3)

「過充電」と「充電不足」の状態は、正常な「消化・吸収・融合」の状態を通らず健康な成長につながりません。自分のエネルギーサークルを理解し、完結する行動がとれるように導けると深い満足につながり、成長につながります。

人はそれぞれのエネルギーサークルを形成し、エネルギーを過剰に筋肉に溜めこんだり、エネルギーが不足した状態になったりします。それは姿勢に現れ、肩をいからせて筋肉を過剰に硬くしたり、萎えた肩すくめの姿勢や力ない腕や足として現れます。

呼吸は一番短いエネルギーサークルで、「充電」は吸気(交感神経)と関連します。「放出」は、呼気(副交感神経)と関係します。呼気のあと、一瞬無呼吸な状態があり、吸気に移行します。また一番大きなエネルギーサークルは、個としての人生としてとらえられるでしょう。

「自律神経」通信39号 平成28年7月

 ストレスが自律神経に作用して顆粒球やリンパ球である白血球のバランスが乱れ、免疫力が低下することを安保先生の講演で何度も聞いて学びました。皆様も自律神経についてはすでにご存知だと思いますが、人間におこる反応を3つに分け、それから自律神経について書かせていただきます。
 自律神経は、内臓や心臓の働き、体温や血流調節などの働きに関与しています。意志の力で制御することができないので不随意反応であり、生理的成長を促します。
 一方、筋肉を動かすのは体性神経で、意志で制御できるので随意反応です。この反応は、仕事や学習をして活動しチャレンジを生み、高みに挑戦しようとする人間的成長を促します。
 また、呼吸や排泄は、意識しなくてもできるけど、意識したら制御することができるので、半分の意味から半随意反応となります。この反応は生理的にとても重要な反応です。胸やお腹に大きく呼吸することで精神的緊張を解いたり、内臓系にも影響を与えます。
 自律神経は英語ではオートマチックナーブです。オートマチックだから勝手に上手くやってくれるものでしょう。自律神経は、交感神経と副交感神経がバランスをとりあって調節しています。昼は活動して夜は休んで風呂に入って寝る、動いてお腹をすかして食べて休息する、などのように興奮と弛緩のリズムをとっています。
 自律神経を最大に使うなら、興奮する「踊るような喜び」と、弛緩する「溶けるような喜び」が交替で現れるので、毎日とても楽しいものになります。そのようなリズムを人間はもっています。もしそうならないのなら、その原因は何か、リズムを乱すようなことがあるのか、リズムが抑圧されているのでしょうか。
 1万年以上続いた縄文時代のご先祖は、地球のリズムと同調し精霊たちと共に生き、死者に花をむけ慈悲の心をもっていたようです。野生人であっても殺戮する野蛮人ではなく、寿命は短くても自律神経を最大に使って、精一杯楽しく生きたのだと想像します。
 交感神経の波と副交感神経の波が交互に現れる波形が、正常な状態を表します。交感神経の波に副交感神経の波がかぶっている状態は、落ちこんだうつ状態を表します。副交感神経の波に交感神経の波がかぶっている状態は、ご機嫌やすごい元気のそう状態を表します(図1)。半随意的反応である呼吸は、乱れた自律神経の調節に作用することができます。

「スマートノート」通信38号 平成28年4月

皆さんは、日記や行動記録をつけておられますでしょうか。私は、過去日記帳を何度も買っては継続できず、手帳にしか行動記録を残していませんでした。普通の日記は全く続かなかった私が、2年半続いている記録方法があります。前号で載せた岡田斗司夫さんのスマートノート術です。日記の記録だけでなく、発想術をあわせもつ自由度の高いノートにすると継続しやすいです。まず基本的な使い方を紹介します。

大学ノートは、左右見開きで普通は左から書いていきますが、左頁は空白のままにして先に右頁にその日の行動記録をつけます。左頁にはその日の感想、連想したことや絵を書いてもいいです。バカヤローと書いて感情の吐き出しに使ってもいいし、閃いたことも左頁に書きます。空白で残してももったいないと思わず、記録を忘れる日があっても細かいことは気にしません。私はその日の行動記録を五行程度、右頁に書き1日から3日で埋まるようにつけています。左頁には、心に浮かんだこと 、緊張したりおちこんだ感情的なこと、新聞雑誌の転記、またこの原稿の下書きなど自由に使っています。発想力と論理力と表現力を少しづつ高めて天才を目指してもいいし、読んでもらえるブログをつくるを目的にしてもいいです。

しかしそれだけではなく記録をつけていると、自分の日ごろの思考と行動と感情のパターン(癖)がわかります。。私は思考だけして行動に移せなかったり、思いついた行動をして継続できない思考と行動のパターンがある、うごめいているものを感じていても素直な感情表現を余りしないという感情パターンがあるなどです。主観や無意識で動く行動を客観でみるのは難しい、書くという思考で自分の感情を理解するのは限界があると思っていましたが、書くことや想いを他人に話すことで、自分に気づくというメリットがありました。

また分析好きなのは頭でっかちな私の癖なのですが、部分にわけて分析するだけではだめなんだ。全体を包み込んだりバランスをとったりする心身一如的、東洋的融合であるお祈りが大事であると甲田先生から習いました。忘れぬよう世界平和の言葉を書いたり、般若心経を書き写すことは心がおちつきます。安らぎのためにノートを活用する使い方もあります。「寝る前には胃が空っぽになっているように!そして世界平和のお祈りをしながら眠りにつく。これを一緒にやりましょうよ」 十七年の年賀状に甲田先生は書いておられました。

「心身一如」通信37号 平成28年1月

この健康法の門に入るには、心の宿便をとらないとだめなんだと甲田先生から学んだ。仏教の八正道のことや、五井先生のお祈りの言葉を朝礼で聞いた。友人は診察室で「人間は、肉体的存在だけではないんだ、霊的存在なんだ」という教えをもらい共有した。 わたしは道に迷っていた二十歳の時に、お寺で1年間お世話になり、先生に報告すると、その道で頑張れと励まして頂いた。10年前に病に倒れて専門病院に入院した時、退院したら直し方を指導するから来なさいと手紙を頂いた。

甲田医院の道場には、「心身一如」という言葉が掲げられていた。東洋医学の言葉で、肉体と精神は表裏一体で切り離せないという意味がある。頭であれこれ悩んで考えても解決しない。小食にして便を良く出し、消化吸収を調節し腸が動き出せば、するべきことが自ずとわかる。腹が動き、よしやるぞという気持ちになる胆力がである。本当に、これがしたいという熱い情熱をもっているか、わくわくする生き方をしているか。今も先生は私に問われている。

リハビリのセラピストして医療にたずさわってきた。全人医療や統合医療を掲げ、すばらしい理念であっても、部分の寄せ集めであったり、掛け声に終わっていることは多い。内臓は内科で、関節は外科で、精神は心療内科現実は分断されている。

宝塚健康塾21では、2時間のうち1時間は体操、ストレッチ、インナーマッスルの使い方などのボディワークをし、後半は「心身一如」にそったものを共に学んでいる。

また悩みの解決法として記述して整理することを、鉄鋼王カーネギーの逸話から学んだ。彼の周りにおこる事業の失敗、警察沙汰になった親族の不始末のこと、愛人の問題など解決しない問題が山積みであった。それに加え、妻から今夜食事に行かないというのなら、別れましょうと迫られ、彼はもうだめだと観念した。引き出しのピストルに手を伸ばした時に、いつも使っている便箋に目が留まった。この囲まれている苦しい状況を書き出して遺書にしよう。すると何百もあると思っていた問題が、たかが40個であることに気がついた。その書いたものを4つの項目に分けて並べた。1)明日できること、2)来週以降にできること、3)来月でも間にあうこと、4)解決できないことの4つである。 そして4つ目の紙の束をごみ箱に捨てると、自分にできることはまだあると気持ちに余裕ができ、彼は妻と食事に出かけることができた。

記述して整理することは、認知の変容をおこし行動を変化させる。私の活用している岡田斗司夫氏の「スマートノート」というノート術を次回紹介する。

「らくらくストレッチと骨盤体操」 通信29号 平成26年1月

 第6期健康塾の講習会6回目の10月5日に「らくらくストレッチと骨盤体操」を行い、9人の参加がありました。

講習会の機会を与えてもらった経緯です。私は、甲田先生から35年前に健康法を習い自分なりに健康法に取り組んで参りました。しかし10年前に首を痛めてから、腰や足の故障が次々とおこり、理学療法士としての仕事もままならぬ状態で、自分の体を回復する調整運動が必要でした。毛管運動、合掌合蹟運動のほか、骨盤運動(ピラティス)や鍼、気功を習い、試してきました。今回行った講習会は、私が習得した健康法、調整法とリハビリをアレンジし、それらを統合したもので、まだ発展途上です。

 私の姿勢と運動に対する考えですが、特別のものではありません。

多くの方は、ストレッチと筋力トレーニングは別のものだと習ってきたのではないでしょうか。ストレッチで準備して競技に入る、筋トレをして、クールダウンにストレッチをする。筋肉も強くしながら体も柔軟にする運動もあります。筋肉が長く収縮するように股関節や背筋、腹筋などを使うと、筋肉はしなやかに強くなり、体は柔軟になります。筋肉の働きには、短くなりながら収縮する仕方と、伸びながら収縮する仕方があります。膝痛の人では、坂道は登りより下りが難しくなります。赤ちゃんは、つかまり立ちができるようになっても自分で座れなくて、泣いてしまう時期があります。いずれも、大腿の筋肉は、伸びながら収縮するほうが難しいからです。

 また骨盤が安定すると、背筋が伸び姿勢が安定し、腰痛、肩こりも改善します。骨盤の安定には、体幹の深層筋が重要になります。体幹を「箱」ととらえ中心として重視します。お腹の上が横隔膜、下が骨盤底筋、後ろには、背骨のきわにつく多裂筋、お腹の周りを取り囲む腹横筋です。武術や伝統舞踊などでも腰まわりの安定を「丹田」として重視しています。腹筋や背筋運動でも表面の筋肉を強く使うと、深層の筋肉は働かず、呼吸と運動を合わせて深層筋を意識して行います。顔が皆ちがうように、骨格、関節のつき方はみな違いますが、骨盤が安定して全身が動けると効率的に動けようになり体は軽くなります。

 また食事の量と筋肉のトーンには関係があり、小食では筋肉が硬くなりにくく、腰痛など痛めていても、体操をすると背骨が自然と最適な状態に整復され回復が早いです。この自己治癒力は、民間療法の理屈としりぞけられ、リハビリの世界でもわかってもらえず残念です。しかし姿勢調節に内臓の状態が影響することは、研究によりわかっているので、多くの人が気づき声をあげれば、腰痛には小食がいいは、常識となるでしょう。

 これまで、障害や病気の人に対するリハビリが専門でしたので、集団でする体操は私にとっても、新しいチャレンジです。未熟ですがよろしくお願いします。

 今年、宝塚健康塾21を発足しました。内容は、体操(ボディワーク)とその時々の健康講座(手当て法、食養など)です。