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心身を調節し統合するセラピー

自閉症の原因仮説

2020年5月3日 by Posted in: セラピー



「自閉症スペクトラム入門」のなかで、バロンコーエンさんは、自閉症の原因を5つに仮定して説明している。

この仮説は、まるで普通の人をある面から分析した切り口であり、私にも関与していると思った。自閉症スペクトラムは障害ではなく、偏ってはいるが個性としての特徴ではないか。以下に紹介する。

1実行機能障害仮説

プランの実行や注意の切り替えができず、行動では、新しいプランや見通しを柔軟にこなすことができずに同じところを突っつきまわす状態になってしまうということで、自閉症の常同行動、反復や保続が説明できる。

2中枢性統合が弱い

入力した情報や全体像を相互に関連づけるのが下手で、状況の細部に焦点化する。定型発達の人は、全体を概観視する能力があり、核心を突いた要点に注目できる傾向にある。

自閉症スペクトラム(AS)の人は、情報を統合する能力が弱いので、細部に注目する傾向がある。これは、感覚過敏と関連付けて考えるのがよい。ASの人は音や肌触り、映像などのちょっとした変化をすばやく見つけることができる。

感覚過敏仮説のもとでは、気に障る不快のストレスを最小にするのに、刺激が少ない環境を、学校や家庭、職場で工夫することが大切である。

3マインドブラインドネス-仮説

この仮説は、サリーとアンのような、「心の理論」の発達が遅れていることに焦点をあてている。他者が何をしようとしているのか、ASの人は心の理論が使うえないので、他者の行動が不安になったり、当惑したり不安になる。

この仮説の限界は、他の疾患においてもマインドブラインドネスの態様を示し、ASに特有のものではないということだ。

4共感化、システム仮説

ASの社会性とコミュニケーションの困難について、「共感性の発達の遅れと障害」と「平均異常に強いシステム化」の対比で説明する。システム化とは、分析したり構成したりすることへの、衝動である。システムを定義することは、ルールに従うことであり、システム化するときは、システムがどう機能するか予測するための管理するルールを確立しようとする。

これは超男性脳仮説と関与する。「共感する女脳、システム化する男脳」参考。女性は共感化する能力が優れ、男性はシステム化する能力が優れている。共感とシステム化の2つの次元を仮定しており、一般の人にも個人差がある。

5視覚の背側路(大細胞)障害仮説

視覚の背側路(大細胞)、腹側路(小細胞)のうち、背側路に特異的な機能障害がある。従来、背側路はHOW経路と呼ばれ、この物体をいかに扱うかなどの全体的処理や運動知覚を担うとされる。腹側路は、WHAT経路と呼ばれ、この物体は何か、色や形の知覚を処理する。またWHERE経路がある。

参考文献

サイモン・バロンコーエン「自閉症スペクトラム入門」中央法規、2011

サイモン・バロンコーエン「共感する女脳、システム化する男脳」NHK出版、2005


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