③骨盤と股関節
2019.1.5
■骨盤帯の構成
骨盤帯は、寛骨と仙骨、股関節から構成される。
骨盤をつくる骨の寛骨は、腸骨、坐骨、恥骨が癒合して形成される。仙骨とは多くの靭帯で連結する。
仙骨の先端に尾骨がつく。
仙腸関節 仙骨と寛骨
一般的にほとんど動かない。比較的固定されることで、腸骨と仙骨が安定する。
機能:上半身の力を下肢に伝える。下肢から伝わる力を脊柱へ伝える。分娩時にゆるみ、産道が開く。
仙腸関節をとりまく靭帯と梨状筋、腹部の筋、ハムストリングスなどの作用により安定化作用
を及ぼす。
仙骨は標準で2度、あるいはそれ以下の回旋しかない。可動性をみとめるが2ミリより少
ない。
尻もちをつく、尾骨を打撲することで、アライメントが乱れる。アライメントが乱れると、痛
みを誘発したり、代償的な姿勢をおこす。
股関節 臼蓋と大腿骨頭 球関節
屈曲、伸展、外転、内転、外旋、内旋の運動がある
■運動において覚えておく名前
腸骨
坐骨 座位時の支点となる ハムストリングス(大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋)の起止部
ハムストリングスは膝を屈曲する、股関節を伸展させる
恥骨
上前腸骨棘 ASIS 腸骨稜の前方の鋭い突端
下前腸骨棘 AIIS 大腿直筋の起止部
上後腸骨棘 PSIS 腸骨稜の後方の隆起
■骨盤の運動
骨盤前傾 上体をまっすぐに保持したままで、骨盤を股関節に対して弧を描くように回旋する状態。
自動的に腰椎を伸展させ、前弯を強める。
骨盤後傾 骨盤を後方へ回旋させることで、腰椎を屈曲させ、後弯を強める。
日常の生活と運動では、両方が必要である。個人の姿勢により、その状態は異なる。
骨盤と腰椎は連動して動く。
また骨盤をインナーユニット(内在筋)で固定して、股関節のみの単独の運動をおこすことができる。
内在筋とは、腹横筋、骨盤底、多裂筋、横隔膜である。コアマッスルという。